なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

思い出

ルーは液状か

小学生のときの給食の思い出話。 カレーのルーをスプーンですくい、ご飯と一緒に食べていた。 そのとき、ルーの中に人参やジャガイモ、お肉でもない固形物が入っているのに気が付く。 異物混入か・・・と思いよく見ると、それは固形のルーだった。 溶け残っ…

育てたお米

小学生のとき、田植えと稲刈りの体験をした。 稲刈りしたお米をおにぎりにして食べた。 それが、妙に美味しくて、自分が育てたお米はこうもおいしいのかと感動した記憶がある。 稲を植えて、刈っただけで、ほとんど、育てていないのにね。 ランキング参加中…

無事完走できた日

数時間立ったまま最後まで無事観れた。久しぶりだったライブ。数バンドが出演するスタンディングライブでのことだ。途中で帰ることなく無事完走した。ライブ自体激しいものではなかったが、立ってるだけでもすごいのに、のることもできた。 一年前にはやせ細…

切ない夜の歌声

駐車場を挟んだ向かい側に家が新しく建ち始めた。この間、神主さんが来て地鎮祭をしていたと思ったのに、もう基礎が出来ている。早いなあと思っていると、それから少しして自宅のポストに新築工事のご挨拶が入っていた。来週には上棟工事をするようで騒音や…

立派な仕事

「家事も立派な仕事やで」 ある人に言われた励ましの言葉。 その頃、私は悩んでいた。お金にならない行為に対し夫は「そんなことをしてどうなるんだ」と常々言っては、家事や育児を軽視し、いくら頑張っても認めようとはしなかった。して当たり前なのだ。 そ…

サボテンのトラウマ

オシャレな部屋って憧れる。 生活がミニマムになって、自分の部屋という概念がなくなった現在だが、それまでは自分の部屋があった。 そんな私の部屋は、机と椅子、本棚、布団という簡素な部屋。ミニマリストに憧れての簡素さだったが、オシャレな部屋の写真…

トンボとの対話

高校の時、授業か何かで行った海。 弁当やお菓子も食べてやることがなくなった私達。写真を撮ったり、友達と喋ったり・・・。座っているのもダルくなり、数人と「ちょっとあっちの方も行ってみよ」と歩いて行った。砂に足をとられ、ゴミだらけの中を歩いて行…

ジャスミンティー

昼下がりの珈琲店。娘はジャスミンティーとマンゴーのかき氷、私はウインナーコーヒーを注文した。娘に「どんな味?」と聞くと、「ジャスミンティーが大人の味ですごくおいしい」と言う。 ジャスミンティーと聞いて、19歳くらいの時を思い出した。その当時…

人生ゲーム

思い返せば、人生の大事な時にはゲームをしている。 就活の春休みもそうだった。 朝からゲームをしていたな。 節目的なときになると、なぜかゲームにハマる。 ゲームに逃げようとした訳ではないけれど、結果逃げたことになっている、のかもしれない。 なにせ…

遠い夏のほろ苦い味

レモンのケーキを食べた。レアチーズ的な味で輪切りのシロップ漬けしたレモンがのっている。大きかったけど、すごくおいしくてあっという間に食べてしまった。 レモンの輪切りのシロップ漬けを見て遠い昔の事を思い出した。中学の頃、軟式テニス部に入ってい…

片足とび

小学生の夏休み。私は真ん中の弟と2人、学校のプールに来ていた。水着に着替えて、それぞれの友達と泳いで、時間になると体育館の横で待ち合わせて2人で帰る。たぶん、まだ弟が小さかったから、一緒にプールに行っていたのだと思う。弟が出てきた。「帰る…

久しぶりの再会

以前もらっていたクーポンを使ってハッピーセットを食べた。 娘が休んでから気分転換に時々、お店に行くようになった。ちょうど私が食べたときは、ドラえもんのおもちゃがもらえた。娘が注文の時、「母さん、おもちゃもらう?」と聞いてくれたので、「うん」…

母の姿をした何者か

小学生のある日、私はめずらしく一人、昼寝をしていた。 ふと何かの気配に目を覚まし、うっすら目を開けると、足元に母が立っていた。 私は「母さん、母さんよね?」となぜか不安になり聞いた。 すると母と思われる人が、「違う、私は宇宙人だ」と言うのだ。…

母とアイマスク

母と旅行に行ったときのこと。 夜、旅先のコンビニで買った使い捨てのホットアイマスクをつけて寝ることにした。 私は基本、そのホットアイマスクを途中で無意識か意識的に外して寝ている。寝始めはともかく、朝方には外れているものだろうという認識でいた…

ぴーちゃん

小学生の頃、卵を温めていた時があった。 近所に住んでいる鳥を商売にしているおじさんがくれた卵で、外で遊んでいた私に「温めてごらん。ひなが生まれるかもしれないよ」と言って、手渡してくれたものだ。私は嬉しくて、卵を手に、落とさないようにゆっくり…

ムッシュとアイスクリーム

二十歳くらいの時、私は一人新幹線に乗っていた。 途中の名古屋でムッシュ2人が私の横に座った。 車内販売が回ってきて、ムッシュ一人が「アイスクリーム2つ」とお金を出した。 車内販売かあ・・いいなあ・・と思った。車内は人がいっぱいで少しムンムンし…

上品さの定義

「わしは上品な男じゃ」と父はいつも言っていた。 「ふ~ん」と私が答えると父が「どうしてわしが上品な人間か知っているか」と言ってきた。 「わからない」と私。 父は胸を張りこう言った。 「わしは、ちりめんじゃこの頭を一つ一つ取って食べているからだ…

させなかった傘

中学生のときに買ってもらった傘があった。 モノクロの可愛い柄の傘だった。 その日は雨予報で傘を持って行っていた。 傘を持って帰ろうとするも、傘がない。 何回探してもない。 特徴的だから誰かが間違うはずもない。 幸い、帰りは雨は降っていなかった。 …

いっぱいはイヤ

2人きりで遊びたがる友達がいた。 しかもかなり大半の友達が。 私はいっぱいいた方が楽しくない?って思う方だ。 他にも誘おうとしたら、真顔で怒られた。 2人でないと嫌だと。 カップルかよ。 よく分からない。 2人で遊びに行ったが、相談されるとか、2人で…

五右衛門風呂

私がまだ小さかった頃、母方のばあちゃんの家は五右衛門風呂だった。鉄の大きな釜みたいな風呂に、板を足で沈めて入る風呂。板を踏みそこなったら・・とデンジャラス感満載の風呂だ。 小さな裸電球に五右衛門風呂。明治生まれのじいちゃんは、肩まで湯に浸か…

マルチーズの気持ち

高校生の時、家を増築した友達の家に何人かで遊びに行ったことがあった。音楽を通じ、高校は違っていたけど、仲良くなった友達だ。その子の家は、両親が共働きだったから、お菓子やジュースを買い込んで、ワーワー言いながら玄関口へ。 広い・・・。ここで寝…

空気穴

子どもの頃、暗闇が怖かった。今よりずっと夜が暗かったから、余計かもしれない。 息をするためではあるが、布団から頭の部分だけ出ているのが、妙に心細かった。今、お化けとかが自分の頭の上あたりにいたらどうしようとか・・・ふと目を開けた時、不思議な…

書けるんかい

小さい頃は文章が大の苦手だった。 イヤすぎて、半泣きからのかんしゃくまで起こしていた。 それほど、苦痛だった。 今は、自ら書いているのだから人生って何が起こるかは分からない。 中学生の頃、課題図書の読書感想文を書いたら、入選した。課題図書がそ…

一日だけの・・・

中学の時、テニス部に入っていた。年代的にはもちろん「エースをねらえ!」に影響されてである。動機は不純だったけど、真面目に毎日練習した。 みんなで部活が終わって帰る時、中学校の前にある文具店に寄る。そこは、文具とお菓子とパンが置いてあった。い…

こけ倒した小学生時代

小学生の頃は、よくこけていた。 コンクリートの広場を走ってこける。 ハードル走で足が引っかかりこける。 信号が青だと走って、傘に足がもつれてこける。 普通に走ってこける。 段差のスロープに引っかかりこける。 など。 中でも、自分の中でひときわ記憶…

荒れる海の上で

数年前のその日、私は一人船に乗っていた。荒れる海、満員の船内。皆、立っていた。大きいとは言えない船。上下左右に船体が揺れる時もあり、少々不安になる。予定していた交通手段が悪天候で使えず、変更を余儀なくされた。ここに乗り合わせた人は皆そうで…

性に合うことをしよう

小学生の頃、絵を習いたかった。 でも田舎で、そんな先生もおらず経済的に余裕のなかった我が家。母は「そんな教室はない」とピシャリ。仕方ないか・・・って思った。絵は上手くないけど、大好きだった。落書き帳に一人でマンガを描いたり、美術の本のゴッホ…

遂に来た収穫の喜び

カルビーのポテトバッグをホームセンターで見かけて種芋を植えたのが3月の終わり。その時、すでにホームセンターの見本は芽が出てだいぶ成長していた。少しスタートが遅かったことを心配しつつも庭に置いて様子を見ていたポテトバッグ。 芽が出て茎が伸び成…

勇気をくれたヒーロー

朝コーヒーを飲むのに使うマグカップ。あるマグカップを割って以来、ずっと心から気に入ったものに巡り合えていない。その運命とも言えるマグカップは、私が18か19歳くらいの時、雑貨屋さんで買った、アンパンマンのマグカップなのだ。からし色で丸くて…

奥の部屋の人の言葉

20歳くらいの頃、体を壊し都会から実家に帰って働いていた私に友達が「色々上手くいってないんじゃない?ある所へ連れて行ってあげる」と連絡してきた。小学生の時からの友達で時々電話をくれてはいたが、遊びの誘いではなさそうだ。「まあ、人生いつも上…