なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

トンボとの対話

高校の時、授業か何かで行った海。

弁当やお菓子も食べてやることがなくなった私達。写真を撮ったり、友達と喋ったり・・・。座っているのもダルくなり、数人と「ちょっとあっちの方も行ってみよ」と歩いて行った。砂に足をとられ、ゴミだらけの中を歩いて行く。「何もないやん。おもしろくない」と友達は引き返していく。

私もと思った時、海岸に生えている草の所にトンボが止まっていた。

トンボと目が合う。

私はこの時、トンボは指先をくるくるすると本当に目が回るのか確かめたくなった。というのも、今まで何度もチャレンジしてきたが、トンボに逃げられ、失敗していたからだ。

指先をくるくるしてみる。

なんと、トンボは目を回した。

本当だったんだ・・。

トンボにありがとうと言いたくなった。もしかして、アホな私のために目を回すフリをしてくれたのか?と色々考えてじっとトンボと数分共にしていると、「何しよん、はよこっちおいでや」と友達の声。パタパタパタ、トンボが飛んで行ってしまった。オニヤンマかシオカラトンボか忘れたけど、あの時のトンボの目はなぜか忘れない。レンズみたいな目をくるくるさせ、その後、じっと私の方を見ていた。やっぱり、昆虫って宇宙から来たのかな・・・?不思議な生き物だ。私もトンボからしたら十分変なのだろうけど・・・。トンボってかわいい顔しているなあ・・って思った。でも虫は苦手な方なんだけどね。

 

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