オシャレな部屋って憧れる。
生活がミニマムになって、自分の部屋という概念がなくなった現在だが、それまでは自分の部屋があった。
そんな私の部屋は、机と椅子、本棚、布団という簡素な部屋。ミニマリストに憧れての簡素さだったが、オシャレな部屋の写真を見ては憧れていた。そんなある日、インテリアショップに行ったときのこと。オシャレなものはないかと物色する私。そこには水の入った花瓶にサボテンが入れられた、水耕栽培のサボテンを見つけた。大きさも小さく、なんといっても可愛い。しばらく悩んだ結果、購入。部屋の机の上に飾った。なんか洒落てる。簡素な部屋に植物一つで、部屋っぽさが出た。
水をこまめに変え、世話をしていた。部屋といってもほとんど寝るだけで、机に座ることもほとんどなかった。とある週末、サボテンをまじまじ見ると、様子がおかしい。なんとなく色味が悪い。
触ってみると、硬いはずのサボテンがズヨズヨしていた。
枯れていた。
サボテンが枯れたこともショックだったが、サボテンすら育てられない自分にもショックを受けた。
それからというもの、お店で観葉植物を見つけていいなと思っても、サボテンのトラウマからなかなか買えない期間があったのだ。
ズヨズヨのサボテン、ごめんよ。