なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

空気穴

子どもの頃、暗闇が怖かった。今よりずっと夜が暗かったから、余計かもしれない。

息をするためではあるが、布団から頭の部分だけ出ているのが、妙に心細かった。今、お化けとかが自分の頭の上あたりにいたらどうしようとか・・・ふと目を開けた時、不思議なものが見えたらどうしよう・・とか。色々思って寝られない日もあった。

手っ取り早くいい方法かないか?と思いついたのが、掛け布団をかけて寝るということだった。まあ誰でも考えつく普通の事なんだけど・・。でも昔の布団は重く、なんとなく湿っぽく掛け布団を被ると息が苦しい。そこで空気穴の登場となる。お化けにのぞき込まれない程度に、少しだけ掛け布団を浮かす。そこから新鮮な空気が入ってきて、私は朝までぐっすり寝れるという画期的なもの。小学生の私は我ながらすごいと思ったものだ。(本当にアホだ)

でも少しして寝始めて、寝返りを打つと、空気穴はすぐに崩れてしまう。なのでじっと変な姿勢で寝なければいけない・・。酸素がないと死んでしまう。苦しい寝れない・・悪夢を見る、なんかそんな小学生時代の夜。

今でも時々、夜怖くなって掛け布団をかけて寝るときがある。その時もやっぱり”空気穴”を作ってしまう。成長していない私。いい方法がないものか・・・。