なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

大切にされたいのは みんな一緒

今、小さな鉄製のフライパンをメインに使っている。そのフライパンに”焦げぐせ”?みたいなものがついてしまった。目玉焼きなどには、あわれにもカリッとした一番美味しい部分がフライパンにくっつき、ヘラで取ると黄身の中身が皿の上で流れ、ペタンとして沈んでいる。悲しい・・・。小麦粉や片栗粉を付けた肉や魚もつるんと衣のところがはげ、またしてもフライパンにくっついてしまっている。イカンな・・・。

最初は新しく買おうかと思った。小さすぎて不便だし、長い間使ったしなあ・・などと理由を色々つけて。今まではそうしてさっさと買い替えていたのだが、今日はどうにもこうにも決め手に欠け、グズグズとしていた。ここで買ったら負けだ、となぜか思った。というより、流れを変えたかったのかもしれない。ここ何年も何ひとつうまくいっていないのに、思考や行動パターンを変えようとせず、同じように続けようとしてしまっていたからだ。

人は変化を嫌うから仕方ないのかもしれない。でも今回は絶対そうしたくはなかった。今までとは違う選択をしようと、使う方向で色々調べたけど、はっきりとした原因は分からない。とりあえず、フライパンが小さいから熱が伝わりやすく、高温になりすぎているのが原因だと思い、火力を弱火にしてみる。弱火でのんびり、目玉焼きを焼いてみた。ヘラを入れる。キレイに取れた。底にカリカリもフライパンにくっついていない。よかった。ホッとする。

物にも感情があると、本で読んだように思う。大切に扱われたいのは、物も人も一緒。優しくされて嫌な気分になることはない。自分が道具を使う立場だと思って、偉そうにしていたかもしれないな・・と思う。おごった自分が恥ずかしい。これからは優しく使うから。いつもより丁寧に洗って、乾燥させ、食器棚にしまった。

おやすみフライパン。明日もよろしく。