なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

笑顔は笑顔を呼ぶ

娘と2人古本屋へ行った。

そこで33年前の音楽雑誌を見つけた。その雑誌は私が高校生の時、毎月欠かさず買っていた本だった。表紙の人は歯茎を出して笑っている・・もう一人も笑顔だ。顔を見ただけで誰か分かった。脳の容量が少ないのに、こういう事は忘れない。

「おお~っ、このお方は・・・」じっと表紙を見る私。

失礼ながら、笑顔につられて笑ってしまった。それくらい、とびきりの笑顔なのだ。

笑顔の人を見ると、自然にこちらも笑ってしまう。今、自分は笑顔を忘れている。ならば、この本を毎日見て、笑顔になろう・・・。購入し、家に帰って中を見る。

いつも真面目にミュージシャンのインタビューを読み、音楽の勉強に励んでいた(?)あの頃。友達によってもたらされた、音楽の世界。何も知らなかった私は、友達に追いつこうと毎日アルバイトをして、この雑誌を買っていた。毎月の新譜のコーナーや点数や紹介を見ては、レコードやCDをレンタルしたり、買ったりしていた。友達とこれはかっこいい、ここのところがスゴイなどと、何もなくてもレコードやCDをかけて、おしゃべりしていたあの頃。夢と希望にあふれていた。次の号が出るまで、何度も繰り返し見ていたなあ・・・。毎月3冊、もう1冊は日本の音楽雑誌でもう1冊はファッション誌。それくらいしか情報がなかった時代。

今は、いっぱいすぐに色んなことが知れる時代だ。便利だけど、脳疲労気味の私にとっては、少ししんどいときもある。古本の匂いを嗅ぎながら、インタビューを読む私。音楽ってやっぱりすごいなあ・・・。かっこいい。