なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

ハンバーグとエリック・クラプトン

家から車で一時間くらい。ハンバーグランチの美味しい店に2人で行くことにした。

ここのところ家に閉じこもってばかりでいて、気分がふさいでいたから外に出ようと思ったのだ。

懐かしい感じのカフェ&レストラン。席に案内され少し回りを見渡す。小さなミニチュアのカップや油絵、天井から吊るされたランプはカラフルで可愛い。馬の置物と目が合った。いい意味でゴチャッとしていて、妙に落ち着く。

店員さんは満席の店内で忙しそうに動き回っていた。ランチのサラダやスープ、ドリンクなどはバイキングで好きなものを自分で取る方式だったから、お客さんも立ったり座ったりしていた。

とにかく店が生き生きと動いている感じだ。陰と陽なら”陽”。静と動なら”動”だ。隣の席にいたマダム達も個々好きなものを取りに行って忙しそう。

娘はハンバーグランチ、私はカフェラテを注文した。しばらくして娘にハンバーグが運ばれてきた。和風味を選んだから、大根おろしがのっている。小鉢には里芋の煮物、青菜のごま和え、大根のナマスなど・・。美味しそうに食べる娘、来てよかったなと思った。

それにしても隣のマダム達は元気いっぱいだ。楽しそうなおしゃべりと笑顔。生きるエネルギーというかパワーというかそういうものを感じた。食事を取り込みエネルギーにしている。生き生きして体全体から湯気が出ているように見えた。エネルギー体そのもの。マダム達が食事を済ませ、私と娘だけになった店の一角。

ふいにエリック・クラプトンの歌が流れていることに気が付いた。娘が「母さん、音楽って流れてた?」と聞く。私も「う~ん分からない」と一言。

生きるパワーってすごい。周りを巻き込み流れをつくり、その場にエネルギーを発生させ循環させる、生きている場にするのだ。一気に静かになり、私達も店を出た。

なんだかパワーをもらった気がした。生き生きした人に生き生きした場所。少しだけ元気になった2人。おいしいものと元気な人のエネルギーって、ほんとすごい。