なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

毛布

このところ寒くて早朝に目が覚める。寝る時には首まですっぽり掛けていた毛布が毎回決まったように壁際にアコーディオンカーテンを開けたときみたいに寄せられて掛かっていないからだ。たぶん寝相は悪い方だと思う。掛け布団が横向きに知らない間になっていたりなんてザラにあるから。

でも一番の原因はこの毛布の軽さと温かさにある。というのも去年干支2回りはゆうに使ったであろう古い毛布を捨て新しく買ったからだ。ある朝、毛布の寿命に突然気が付いた。寝返りを許さないくらい重くて今ではレトロ感満載の柄が全面にあり、自分でも直したことさえ忘れていた修繕の痕もあったりと、頑張ってくれ過ぎた毛布。長い間ありがとう。そして致命的なのは温かくなくなっていたことだった。それなのに毎年、洗濯して冬にはまた出して寒さに震えながら寝ていた。毛布ってこんなものだと思い込んでいたのだ。

最近こういうことが多い。当たり前だと思っていた習慣や考え方、今の自分たちが置かれている状況の理不尽さに少しずつ気が付き始めた。その日の朝、身支度を整え、娘と2人でショッピングセンターに行った。?と思ったら、なるべく行動を起こすことにしているからだ。世の中はブラックフライデーらしかった。その恩恵を受け無事毛布を2枚ゲットした。次の日の朝2人とも「軽くてあったかい」と感激した。こんなことならもっと早く交換していればよかったな・・と思った。そんなことにも気がつかないくらい色んなことを知らず知らずに我慢してしまっていたのかな?ふわふわの毛布を手繰り寄せやさしい温かさに包まれながらもっと自分にも娘にもやさしい生活をしようと思った。