なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

黒電話

何をやっても空回りで大きな変化も起こせない状況にイライラして娘に当たってしまった。自己嫌悪に陥って寝た。その晩、小学校からの親友が夢に出てきた。

「もしもし?よーよー元気か?」いつもの彼女の電話の一声。

私も「元気なよ。今、近くに居るから会って話さん?」

そこで夢は覚めた。

彼女とは30年くらい会っていない。突然いなくなってしまったのだ。それをもう一人の友人から聞かされ、ショックだった。たぶん彼女は彼と人生を歩むことに決めて私たちの前から姿を消したのだと思っている。その彼女が今私の夢に出てきた。大切なもののために全てを捨てる覚悟があるかと言われているような気がした。夢の中の20代の彼女の目は澄んでいてキレイだった。自分の人生を自分で歩む覚悟をした人の静かで強い目。「もしもし?よーよー元気か?」がまた聞きたいなあと少し涙が出た朝だった。