今もっとも遠いワイルド

最近、野性味あふれるというか自然に近いもの、そういう農法で作られたものに体が負けてしまうということがよくある。体がどこかそういう食物の生命力の強さに圧倒されてしまっている感じだ。ピリピリとして刺激を受けてしまったり、調理するため、その食材に触るとかゆくなったりなどしてしまう。食べ物を取り込み、エネルギーにする力が弱くなっているのかもしれない。以前は生協に加入し、どちらかと言えばそういう”力”のある食物を食べていた。生き生きとして味が濃く、まさに大地の味、生きている食材。そしてそれを調理する私もエネルギーに満ちていた。

今はどうだろう?負けている気がする。昔何かの本で読んだかな?くらいの記憶であやしいのだけど、自分が自然の中で狩りや採集をし、採れたものは食べても消化できるし、量もちょうどいいみたいな事を思い出す。男性でマッチョ、仕事も体を使う人なら、お肉をたくさん食べても大丈夫だろうと想像がつく。

私がそうやって自然界に放り出されたとしたら、どうだろう?魚は捕れるか?貝ならいける?果物は?木に登れるだろうか?など・・・全く絶望的だ。生きるというのは、全てにおいてエネルギーがいる。今は狩りをしなくとも、食べ物が手に入る時代。私のようにエナジーの弱まった人間でもなんとか生きていられるのだからありがたい。野山を駆け、木に登り色づいた実をかじる、そんな自分を想像してみる。意外にもなんかできる気がする。想像がつくってことは、実現可能ってこと。そういえば、子どもの頃、小さな山だけど、駆け上っていたものな・・・。頑張れば、案外いけるのかもしれない。