なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

救われた言葉

「お前は橋の下から拾ってきたんだ」小さい頃、両親からよく言われたセリフだ。その言葉を聞くたびに、幼い私は悲しくそして不安になった。親にとっては冗談のつもりだったのかもしれないが、私の心は深く傷ついていった。実際ひどい扱いも多かったから、もしかして本当の親じゃないのかもしれないとだんだん本気で思うようにもなっていった。大人になってもそんな子供時代の記憶に苦しめられた。

今になって思えば本当につらかった子供時代。大人になってスピリチュアルな本に救いを求め読み始め、その中の一冊にあった言葉に私は救われた。何の本だったか忘れてしまったけど、たぶん家族の事に悩んでいる人に向けて書かれたページの一文だと思う。「親は単なる肉体の提供者でしかない」というような内容だったと思う。肉体だけで、魂は違うんだって知って、正直ホッとした。守るべき弱い子供に対し、愛のない扱いを日常的にしていた親とはある意味つながてないんだって思うと、少しだけ心が楽になった。もし当時の私に声をかけるとしたらこう言いたい。「生きてくれててありがとう。あなたの魂は汚れてなんかないよ」って。