持ち越し不可

娘にこう言われた。「母さん、今までの事、来年に持ち越せなくなってるんじゃない」と。

そうかもしれない。食べ物や洋服、趣味など”今まで”大好きだったものが食べるものだとアレルギーになったり、洋服だと似合わなくなったりする。”今まで”をやろうとすると、うまくいかないことが多くなった。年齢的に若い頃が通用しないことは分かっているが、今まで培ってきたものや、自分だと思っていたことの大部分が今の自分には何の意味ももたなくなってきたから”今まで”って一体何だったんだろう?って思ってしまう。昔取った杵柄的なものは自分にはないのかって。なぞりが通用しないのなら、全部新しくしなくてはいけない。頭も柔軟性が必要になる。こうだからこうなんて今までの方程式は当てはまらない。見方を変化させなくてはいけないのだろう。昔やった事もそのまま使うのではなく、違う形で役に立つのかもしれない。

そう思うと自分が考えるよりもはるかに大きく自分は変わったのかもしれない。少しずつ一つ一つ納得し時に諦めながら進んできたから気が付かなかったけれど。年を重ね出来ない事はいい意味で諦め、新しい方法、新しい事に目を向けチャレンジする。今年はその前段階で物ではなく、そういうしがらみや古くなった考え方を捨てる年なのかもしれない。そうやって捨てて空になった自分は来年新しくなり、新しいことをどんどん吸収していくのだろう。そう思うと出来なくなった事を悲観せず、逆にワクワクに帰ることができる。なんだか来年が楽しみだ。