なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

コイ

久しぶりに錦鯉を見た。

金色や白、白地に赤など、色んな鯉がいる。しかも大きい。ガラス越しではあったけど、鯉が集まってきた。なんか圧がすごい。口をパクパクして体を水面から少し出してくる。こっちを見ている。たくさんの魚の目。鯉からはどう見えているのかな?もしかして見えてないのかな?鯉に詳しくないからわからない。

ただ昔、子供の頃、心霊番組で鯉に関する体験話を見て以来、鯉が少し怖い。どの池や沼にも”ぬし”のような者がいる。そういう話だったと思う。色んな危険をくぐり抜けて生き残った者は、やはり”ぬし”に違いない。いつもは底の方でじっとしていて、ここぞという時は姿を見せるのだ。そこで生きる他の者や自分を守るために。考えてみると大変な役割だ。長く生きた者が全員その役を出来るとは思えない。知恵があり、周りの者を思いやれ、勇気のある者だけが”ぬし”になれるのだ。私はただ長く生きているだけかもしれない・・・そう思った。