なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

お花見をした。

近くの河川敷にスーパーで買ったお花見弁当やお菓子を持って。

久しぶりに桜の木の下に座る。大きく枝を伸ばし花をつけた桜はとってもキレイだった。桜の根っこから感じるエネルギーと、頭の上に屋根みたいに広がる桜の枝に守られているようで、とても居心地がよかった。

春だなあ・・。単純に嬉しい。

周りを見渡すと若いファミリーが、プラスチックの小さなバットとボールで野球をしていた。お父さんは優しくボールを投げる。お姉ちゃんはバットを持った弟を見守り、お母さんは身重ながら近くに立って声をかける。「すごいね」「うわ~飛んでいった」などと言いながら笑顔で楽しそう。それを見ていた私達も、いつの間にか笑顔になっていた。どこからか焼き肉の匂いが漂ってくるし、シロツメクサで花冠を作っている女の子もいた。

みんな少し控えめながら、春を楽しんでいる感じが伝わってきた。桜の木の下に座ってお花見をするという春の当たり前の光景。それができなかったここ数年。みんなその当たり前のありがたさをかみしめているようで、ちょっと前のようにバカ騒ぎせず、じっと桜を見てしみじみとしているようだった。

静かな人のかたまりが桜の下のちょこん、ちょこん。たくさんの人がいるのだけれど、どこか静かで、でもどこかにぎやかで・・・。そんな様子を優しく見守っている桜並木。次はもっともっと元気になって来ますと、桜に心の中で言う。来年また。