なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

苦痛な時間とカラスの助言

また夜になった。寝なくちゃいけない。頭の中を整理して、体を休め、胃の働きを助ける。そんな大切な時間なのに、寝るのが苦痛な時がある。

一日中忙しく働いていたとしても、眠れないときもある。以前よりは、だいぶ眠れるようにはなったけれど、それでも時々こんな夜が訪れる。小さな明かりをつけ、本を読んだり、目をつむって寝るふりをしたり色々やってはみるのだけれど、夜はどうしてこんなに長いのか。魑魅魍魎達が活発に動ける時間。闇の中うごめくそんなものたちにも会いたくないのに。ぐっすりと眠り、すっきり朝を迎えられたら、どんなにいいだろうと思う。見た夢を忘れてしまうくらいに・・・。

そんな事を考えていると、カーテンのすき間に光を感じ始める。娘を起こさないように、そっとカーテンをめくってみる。朝だ。早朝のしんとした時間。なんていう鳥か分からないけど、もう起きて鳴いている。キレイな声。自然のリズムに逆らうことなく夜明けとともに起き、一日のスタートを切っている鳥。生きていることに疑問など持たずに精一杯その日を生きる。全てを受け入れ一日一生の気持ちで、生きる者たちに比べ、私はグダグダとまだ考えている。あきらめが悪いのか?それとも単に暇なのか?生きる意味なんてないのに意味を求めさまよう自分。

この世はイリュージョン。だったら、とびっきりハッピーな物語の主人公として生きる自分をスクリーンに映してみたいものだ。そうならないのは、自分の内側がネガティブだからか?またもやもやと考えてしまう。カラスが鳴いている。「カアーカアーバカなやつだ。早く起きて顔でも洗え。カアーカアー」そう言っているように聞こえる。うん、そうしよう。単純でいいんだ。たぶん。