気付いた事

アレルギーがひどくなっている。子供の頃からアレルギー気味ではあったが、ここまでひどいのは初めてだ。食べ物にもアレルギーが出始め、検査した方がいいのかなと思っていた矢先、娘が倒れて今に至る。なんとな~く怪しいものは食べない。そこまでアレルギーもたぶん重くはないと思うのだが、口にしてしばらく苦しんだ事もあるから、正直怖い。検査も本気で考えないといけない。なのに、買い物に行くと、いつもの癖で裏の原材料も見ず、カゴに入れてしまう。「おいしそう」とカゴに入れる私に「母さん、子供じゃあるまいし、ちゃんと見て買わないと。苦しんでも知らないよ」と娘が一言。そうなのだ、私が無邪気にカゴに入れた食品をいちいちチェックしてくれているのは娘。「ごめん、よく見ないとね」と私。しかし、老眼でよく見えない。とりあえず分からないものは食べないことにしよう。

食べ物の幅が狭くなって、悲しい事もあるけど、脳疲労気味の私にとっては、少し楽にもなった。日本は世界各国のおいしいものが集まりすぎている。毎日わりと外国の人は同じものを食べると知った時、「それでいいなら、楽だな」と、子育て中の若い頃思ったものだ。何でも楽しく食べられた頃のありがたさを今、実感している。こうなるんだったら、もっと味わって大切に食べたらよかった。食べられる幸せ、誰かと笑顔で食べれる幸せ。そう思うと今も幸せだ。娘と一緒に食事できる幸せ。アレルギーの私に合わせて、同じようなメニューを黙って食べてくれている。「ありがとう」と娘に言おう。「ありがとう。いつも助けてもらってばっかりで感謝しています」

アレルギーによって気付いた事は他にもたくさんある。私の場合は、その気付きのため、アレルギーがひどくなっているのかもしれない。「気付きなさいよ」という見えない何かからのメッセージ。出来ることが出来なくなって、初めて分かるありがたさ。こんな当たり前の事にも気付かず生きてきた自分・・・ほんと情けないなあ。