なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

ブリーチの彼女

斜め前の彼女は制服姿でロングヘアをブリーチしてもらっている。

今日卒業式を終えた高校生だろう。

髪の毛を染めたら、何かが変わる。

そんなことを思っているかどうかは分からないけれど、実際、現実は何も変わらない。自分にもそんなことを考えたときもあったかもな・・。

今はただ、希望に満ち溢れている彼女がある意味でうらやましく、その姿はまぶしい。

いつから私はこんな風になってしまったのだろうか。学生時代の校則はゆるかったが、髪の毛を染めることもなく卒業してしまった。現に今もフリーな身であるが、黒髪である。そんなものかもしれない。縛りがないと、逆に何もしようと思わないのかもな。そんなことを考える私。

美容師さんが来た。

「あ、襟足ギリギリで短めのボブにしてください。内巻きになる感じで。」

そうお願いする。