なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

一塊のやつ

季節限定のお菓子を買った。秋には栗やさつま芋、夏にはマンゴーやパインなど各メーカーから一斉に発売される季節の味。スーパーでは目立つ所に並べられ、季節を少しだけ先取りしたそれらについつい手がのびてしまう。もう秋か・・・なんて少し朝晩涼しくなったとはいえ、昼間は熱中症注意報も出ているのになんとなく秋を感じている自分がそこにいる。一つ買ってみよう。焼き芋味のチョコクッキー。帰って冷蔵庫に入れ、食べるのをすっかり忘れていた。

しばらくした日の朝、娘に私が外出時お腹が空いてふらついた事を話していた。娘が「何か一口で食べれるお菓子とか持っておいたら」と言うので、「夏は暑いからチョコとか無理かな?」などと話しているうちに娘が子供の頃の事を思い出した。昔遠足の時、チョコが溶けて一塊になって箱から出なかったことがあると言うのだ。「へ~っ、一気に食べれていいやん」「でもやっぱりおいしくないよ」などと話しながら、ハハハと笑っていて、ふと焼き芋味のチョコクッキーの存在を思い出した。「開けてみようよ」と2人で袋を開けると、そこには溶けて一塊になったチョコクッキーがあった。今、昔の一塊になったチョコに話をしていたばかり。同じように溶けて固まって一つになってしまったチョコクッキーに「シンクロじゃん」と2人で驚いて声を出す。最近こういう事が多発している。気が付いた人にはこうして日々サインが送られているのだ。そのチョコクッキーは少しずつ割りながら2人で食べた。美味しかったけど、今度は持ち帰りに気を付けてちゃんとしたのを食べたいなと思った。季節はちゃんと巡っている。

 

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