小さい頃、じいじとばあばの家に泊まったときのこと。
夜、ばあばが梨を剥いてくれた。(突然、夜に梨・・まあいい。)
遠慮なく、いただく。そこで、じいじが一言。
「梨を食べたら、歯を磨かなくていい。」
内心、何を言っているんだ、と思った。子どもでも、違うことくらい分かる。
でも、じいじは真剣だ。
私は「磨かないとだめだよ、虫歯になるよ。」としぶしぶ反論。
じいじは言う、「梨は表面がザラザラしているから、磨かなくていい。」と。
まじか、強い。梨のザラついた食感を、歯ブラシと同等と考えるなんて。
もちろん、ばあばと私は歯を磨いて寝た。
もちろん、じいじは入れ歯だ。