小学1年生のときまで、本気で信じていた。
”かたつもり”、だと。
”かたつむり”のことをだ。
国語の時間だったか、私は音読をしていた。
そのとき、かたつむりと書いていたはずの文を目で追いながら、”かたつもり”と読んだ。クラスのみんなが笑ったのを覚えている。恥ずかしかったと同時に、”かたつむり”なんだと改めて思った。
それまでに母が「かたつむりよ」と、何回も訂正してくれていたにも関わらず、「かたつもりだ」と強く言い張っていた。何もそんなにムキにならなくても…。
小さい頃あるあるの言い間違いだけれど、その音読がなければ、その後もずっと、”かたつもり”だと思い続けたのかもしれないと思うとゾッとする。