なんだ大丈夫じゃん

イラストと文で紡ぐ母と娘の日々のこと。

ささいな事から広がるかもしれない世界

アウトドアの店。私から一番遠い存在。

その店に2人で行った。今どきウェアはとてもオシャレで軽いし、リュックや帽子もデザインがすごく可愛い。ここにくればあったのか・・・なんてアイテムもあった。家でも使えそうだ。初心者感ムンムンの2人に店員さんが笑顔でこう言ってくれた。「分からない事があればあったら、何でも言ってくださいね」、「あ、はい」マスクの下でモゴモゴ答える。

サイクリングやキャンプ、登山を始めようと来た訳ではない。ただ何となく・・だ。でも機能性に優れ、デザインも美しいから今度からここに来て服を買おうかなと思った。何より軽いのがいい。登山をしている写真などが飾られていて、なるほどと見て思った。そうか、一つ一つが重いと大変な事になるのか・・・と。ほんのちょっとした事がケガや大事故になる。自然とは時に優しく、時に厳しい。

以前、山小屋のごはんを特集した本を読んだ事があった。山を登った人しか食べられないごはん。今の私の体力では食する事はできないけれど、みんなで囲んで食べるそれは、下界で食べるものとは一味も二味も違うだろうと想像できた。そんなことを思い出す。

その店には書籍も置いてあった。街で見かける小鳥の本には鳴き声もカタカナで書かれていた。こんな鳥、見たことある・・パラパラめくる。となりで娘は小さな爪切りに感動していた。その本が今、欲しい。庭で鳴いている鳥。鳴き声は私にはこう聞こえる。フイーウィーシュシュシュシュ。姿は見えない。今度、Tシャツを買いに行った時、一緒にあの本を買おう。

何気なく見ている鳥を知る事から始まるかもしれない、アウトドアの世界。そう、何事もきっかけは小さな事からかもしれないのだから。